2016年7月1日金曜日

2015年プラハ旅行03〜スラヴ叙事詩と墓地とオペラ〜

プラハ旅行3日目、12月20日。
  ((パノラマ画像はクリックで拡大できます))

 今日は冷え込んでいる。しかしプラハも暖冬っていうから例年はもっと寒いんだろうなぁ...と思いながらのっそりホテルを出る。


 早朝からバーツラフ広場の停車駅Václavské náměstí から24番トラムに乗って" Veletržní palác "駅で降りて「ヴェルトルジュニー宮殿(国立美術館)」へ。

 美術館はプラハカードで割引がききます。


 宮殿と言っても、すこし寂しげなコンクリートのビルです。私達はトラム到着駅目の前のビルと勘違いして、美術館への入り口を探してしまいました。トラム停留所の目の前のビルは警察署で、そちらにはざっくりとした石の裸婦像と、ホロコースト犠牲者のための記念碑と、これから出荷するであろう網に包まれたクリスマスツリーの山がありました。


 上の写真は入り口の門っぽいけど、ここからは入れないのであった。

 「ヴェルトルジュニー宮殿」はあらゆる無駄を排除したような、さっぱりとした年代物のビルで、入り口からすぐに広い正方形のホールがあり、その左手にあるチケットセンターで、係のおばあさんからチケットを購入。アルフォンス・ムハ(ミュシャ)のスラヴ叙事詩への観覧は、別料金になりますのでご注意を。
http://www.ngprague.cz

  
(入り口ホールの中心辺りにある作家のバルザックに似た巨大な銅像。誰なんだろ。ちなみにこの奥の階段の横にトイレがあります。)

 開いてすぐの時間だったせいか、チケットセンター付近もガラガラだったのですが、母が、混む前にスラブ叙事詩をゆっくり見たいということで、先にミュシャの特別展示室へ向かうことに。(しかし、混む心配は全くなかったのであった...)

 スラブ叙事詩はチェコとスラヴ民族の歴史を描いた20点の連作です。

 ドアを開けて、暗い色に塗られた壁の館内に入ると、ミュシャの姿を捉えたビデオが流れており、それから目の前に飛び込んできたのは巨大な歴史絵巻でした。一辺が6メートル以上あり、そんな絵が20枚も、倉庫のような展示室内を埋め尽くしているのです。


 (パノラマ写真もたくさん撮ってきました。)


 イタリア各地やパリなどの美術館なども行きましたが、ここまで巨大な一人の作家の作品で埋め尽くされた場所にはいったのは初めてです。尋常 じゃありません。

   この作品群は、もともとはプラハから遠く離れた"ブルノ"という田舎町にある「モラフスキー・クルムロフ城」というところにあるようで、母は2015年12月いっぱいまでにプラハでスラヴ叙事詩の全作品が一般公開されると聞き、それまでにどうしても見たかったようで、今回の旅行を決行したのです。この全身全霊をかけたであろう巨大な歴史絵の群をみて、とても満足そうです。私も圧倒されました。(展示は2016年12月31日まで延長されたようですよ)
 ミュシャはこの絵を描くためにポスターを描きまくってお金を貯めて、ブルノに家を買い、18年かけて取り組んだそうな。アトリエでの様子の映像は館内で上映されていました。

 実は彼女は私と同じように、食べるためにポスター絵などを描いていた、イラストレーターとしてのミュシャの作品はさほど好みではなかったようで、画家としての ミュシャの絵が見れて本当に満足そうでしたが、もっとチェコのことを勉強してくるべきだったと悔しがっていました。




 どうでもいいけど、この絵の(これでも一枚の絵の中のほんのいちぶ)奥の偉い男の人が、自撮り棒にスマホをつけて持ってるようにみえてしまう。(失礼)

 私達が入ったときは、展示室にいたのは学芸員のおじさんと、ショップのおばさん2人だけ。その後1時間近くスラヴ叙事詩を見ていましたが、その間入ってきたのは7人あまり。ゆったりじっくり鑑賞することができました。
 写真も撮り放題で、絵の前のから50センチくらいの床にテープが貼ってあり、そこをこえなければ近づき放題。

  全ての絵があまりにも巨大なので、ここのような特別な展示室でないと満足してみることは不可能なのではないのかもと思いました。


 2017年には日本にもやってくる予定だそうですが、どうやって運ぶのかと疑問に思っていたら、運搬方法が映し出されたビデオの上映もやっていました。タペストリー風に絵の周りに直接穴を あけて紐で引っ張って展示しているため(上写真参照)、絨毯のようにくるくる巻いて運んでいました。大胆。日本での展示方法はどうするのかな?日本の美術館はこの美術館 ほど広く高くはないでしょう。


  その後入った、メイン展示室である国立美術館にもミュシャの絵が数点展示されていました。


 この美術館はいちどエレベーターで4階まで昇り、1階降りるごとに時代が新しくなる〜という展示になっています。

 チェコの作家や、歴史の絵画、建築、工芸、乗り物、芸能などの資料はもちろん、ピカソやムンク、ルソー、クリムト、ゴーギャンなどの日本でもよく知られた有名作家のコレクションがあるほか、現代美術も多く扱っており、不思議な形のガラスや鉄の彫刻がたくさんあって、現代美術が好きな私はこちらのほうが楽しめました。

 上の写真は、なんだかヒーローのキメっぽいポーズをした巨大な胸像。頭の突起がお茶目に見える。
だれなんだろこれ。



   映像コーナーでは、ポスターやイジー・トルンカが撮影に使った人形が展示してありました。

  アニメーション映画の上映もしていて、1畳ほどのスクリーンに、30脚ほどの椅子がよういされており、毎日たくさんのアニメーションが上映されているようです。ストップモーションアニメファンの方も足を運んで みてはいかがでしょうか

 わたしたちは、車のタイヤがコロコロころがりながら街を大冒険する白黒の特撮短編アニメを見たよ。とてもたのしかった!

 トイレも各階にあります(寒々としてるけど無料で綺麗)


  その他、一階から別の入り口で企画展示室があったり、カフェもあり、美術館の周囲には美しい壁画や漆喰彫刻が描かれた住宅がたくさん並んでいました。

  人も少なくてのんびりしているし、一日中いても飽きないだろうな〜というなところでした。


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☆プラハの女子トイレ事情☆

  多くの国と同じように、大抵のトイレにはおそうじおばさんが入り口にいるのでとても綺麗です。プラハは特に綺麗にしていたような気がします。入る際は入り口 に値段表が張られているとおもいますので確認して料金(大抵10コルナ)を渡しましょう。安心して利用できます。飲食店やデパート、美術館では無料のトイレも多く、どこもとても清潔です。
 男子トイレのことはわからないよ。

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 お昼はとなりのアイリッシュレストランで食事休憩。
 「DOX」という現代美術館へも行きたかったのですが、疲労と、翌日「カンパ博物館」へも行くということで断念。ちなみに、行きのときに2~3駅乗り過ごしてしまったので すが、一旦降りた" Ortenovo náměstí "という駅でもう「DOX」への入り口が見えていました。行っとけば良かったとちょっと後悔です。
http://www.dox.cz/en/


 その後、バーツラフ広場へ戻り、昨日、ダンシングビルに通りがかった線のトラムに乗り、「ヴィシェフラド墓地」へ向かいます。毎回旅行するたびに、私は彫刻がみたいから墓地に行きたがるのですが、母は気持ち悪がって受け入れてくれないのでいつも悔しい思いをしています。なのに!今回は母から率先してプランにこの墓地を....なんなの。
http://www.praha-vysehrad.cz/


 トラム正面に古い鉄橋が見えてきますので、その手前にある駅で降ります。そこから城壁に向 かって歩き、ぼこぼこした石畳の坂を上るのですが、高台にあるのでたどり着くまでが大変でした。しんどくて腰が....。

 ようやく墓地に着くと、観光客や、学校の課題できたのか、地元の高校生っぽい子供達がぼちぼち見えていました。
 
 墓地にはマップがあり、どこどこに有名人が眠っているのか〜という番号が振っていて、行きたいところが一目でわかるようになっています。


 日本でも有名な方ですと、入り口側にはロケットのような形のカレル・チャペックのお墓があり、回廊には立派なドヴォルザークの胸像が、このパノラマ写真を撮った、合同のモニュメントには、ミュシャやクーベリックが、そのモニュメントの前ではひときわ白く主張しているスメタナのお墓がドンと構えているなど、様々な名前を確認できます。
 

 有名でない一般の方のお墓でも、日本では無名の有名人たちのお墓でも、故人を象徴したような個性的な彫刻がずらりと並んでいるので、それから作家や音楽家達のことを知るのも面白いですよ。


 上の写真はガイドブックなどにも載っている、女性のお墓。夜中見たらドキッとするだろうな。



 お墓を出ると、聖ペトルとパヴェル教会」が。外見はゴシック建築の攻撃的ないかつい教会ですが、入り口の戸の装飾から内装まで、暖かな色調の可愛らしい雰囲気の絵でうめ尽くされていました。
 こちらは有料でしたが、入る価値はあるかなと。


 そこをされに抜けると、カフェとトイレとプラハの歴史に関係がある彫刻が並ぶ広場があり、そこからさらに上へ上がると、展望台のようになっています。

 そこから下を見下ろすと、ほぼ絶壁な城壁の姿が....高所恐怖症の方はご覚悟を...。


 帰りはトイレ脇から延びる小道から降りて行きました、昇ってきた道より断然楽です。しかし、遺族の方々は墓参りが大変そうだなー。
 
 階段を降りると、市営住宅のようなアパートを抜け、トラムのレールのある通へ出ることができますので、上がってくる方々もここから来ることをお勧めします。


 今晩はホテルからトラムの線路沿いの地下にある、小さなスーパーマーケットで夕食を購入。パンが安いなー。いちばん安い物だと日本円で10円くらいでしっかりした腹持ちの良いパンがひとつ買えるのね。人間、先ず食べられないとやってられないよね。

 母が安かったからと「Zeus」という紙パックのジュースを買ったのですが、このジュースが粉っぽくて不味い。子供の頃に飲んだ駄菓子の粉ジュースを濃いめに溶いた感じ。名前負けしておるぞ....

 丸い銀紙に包まれたお菓子は、OPAVIAという会社から出ている「Fidorka」というチョコレートでコーティングされたウ エハース。ウエハースもチェコの名物だそうですが、この丸いシリーズのものがプラハで買ったなかでもいちばん美味しかったかも。味のフレーバーも5種類くらいあったので、お土産にぜひ。
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その後、「こうもり」をみに国立歌劇場へ。 
http://www.narodni-divadlo.cz/en/state-opera

 「こうもり」は日本ではあまり有名とは言えませんが、チェコでは年末の定番オペラだそうです。

 そして生まれてはじめてのボックス席です!舞台袖の一番安い席ですがボックス席です!予約する際、端のほうのボックス席が全て空いていたので3階のボックス席に決めました!1人なんと650コルナ!日本円で約3000円です!

 入り口で係のおばさんにEチケットを見せ、指示された階へ向かい、そこへたどり着くと係の若い女性にチケットを見せ、部屋に案内してもらいます。
 部屋の扉を開くと小さな個室が。ここでだれにも気兼ねせず、ゆったり見ることができるのだわ。わはは。暖房も効いて快適!。


 いざはじまると本当に見下ろすかたちになってしまいましたが、それはそれで面白かったです。外でおこっている痴話喧嘩を家のベランダから見ているような気分。メイド役の女性の演技がとても可愛らしく、歌声も良く響きすばらしいこと。また看守役のおじさんの酔っぱらいの演技が本当に上手で、私は心の中で(ドリフを超えている...!)とか思ってしまったり。と、たのしくて、大満足でした。

  しかし、この部屋にあったプラハの劇場案内紙みたいな、しっかりした紙の雑誌にのっていた、マダムバタブライのメインビジュアルの写真が紅葉に囲まれた温泉に入ってる日本人女性の姿なのですよ。どっかの温泉宿のパンフレットみたいで違和感を隠しきれない..(まぁ、日本人がえがく各外国感もあれこれ言えるものではないのだけど)。


明日は「ストラホフ修道院の図書館「カレル・ゼマン博物館」「ジョン・レノンの壁」「カンパ島」「スメタナ博物館」などへ行きます。

次回、~カンパ島と鯉の味~。よろしくね。

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